ものづくりイノベーション研究会に参加しました

今回は久しぶりにリアルとオンラインの並行での開催でした。会場参加者数はは定員の半分の人数を上限に設定されており、一つの机に1人が座りました。
 
久しぶりにリアルで参加しましたが、3つの点でオンラインと違った良さを感じました。一つは、リアルで顔を合わせるので気軽に挨拶を交わすことができ、顔と名前をお互いに想起できることです。二つ目は、講演の臨場感を味わうことができ、双方向でのやり取りがしやすいため、一層参加している実感を楽しめることです。
 
3つ目の良い点ですが、近くに座って一緒に参加している人の息遣いやメモの音が聞こえてくる点です。人によるかと思いますが、私の場合は、一緒に参加している人が近くにいると感じられると、一人で聴講するよりも集中でき、楽しく過ごせます。質疑のときも、「そうそう、それ気になりますよね」といった感じで、近くにいる参加者に共感してもらいながら気軽に質問できたり、リアクションが間近で見れるので気持ち的に楽です。
 
さて、今回の講義の内容について書いてみます。テーマは「設計製図の基本とCADの進化について」でした。設計製図の基本的な知識と描き方のルール、設計作業を電子化したCADの進化と業界動向について説明されました。
 
前半の講義は、二次元の設計図の読み方入門でした。設計担当の方がどのように図表を読み取っているのか、基本のきを学べました。
 
後半では、CAD、CAMを導入している町工場の実例の紹介などがありました。多品種少量生産の町工場などでは二次元の設計図が未だに使われている所もある一方、CADやCAMは一昔前に比べて手の届く金額になっているため、取引先との関係性などを考慮して導入が進んでいるとの説明でした
 
特に印象に残ったのは、CAD、CAMで設計されたものを、マシンに入力して実際に加工するので、町工場の技術力の差別化が難しくなっている、という点です。とはいえ、マシンで加工したあとに人手を介して修正作業などを行うため、技術力は必要であるという説明がありました。
 
例えるならば、CADやCAMは、カーナビの存在に似ているとのことでした。ナビに行き先を入力すれば大きな道を中心に行き方をナビされますが、道に詳しい熟練の運転手のほうが裏道なぉを知っていて、より早くより安全に到着できることもある、といった解説がありました。
 
この研究会では概論はもちろん、最新動向を実例も踏まえて解説していただけるため大変興味深く参加しています。次回の参加も楽しみです。