『アルケミスト 夢を旅した少年』を読みました

 

 本書は、不朽の名作の一つだと思います。本との出逢いも縁だと思いますが、私はこの本に出逢えて幸運だったと思います。

 

私の本書との出逢いは、大学時代に家庭教師のアルバイトをしていた時、担当の生徒さんからご紹介いただきました。当時中学一年生だったのですが、大変読書家で素晴らしい生徒さんでした。教科を教えるのは私の仕事でしたが、読書の習慣やその他(食事や運動の習慣など)、大変素晴らしい生徒さんで私の方が勉強させていただきました。

 

本書の中で何度も出てくるのが「予兆」です。各自、幼少の頃より心の中で夢を持っていると思いますが、大人になるにつれて夢を忘れるか、もしくはある程度の成功を犠牲にして行動することをしない、とのことでした。彼らにも、思い起こせば、夢の実現につながるような「予兆」があるそうです。その「予兆」に気付くかどうか、気付いたとしても行動するかどうか、はその人次第です。

 

私にも、「予兆」はあったのだと思います。人生を進める中で、人生の選択を迫られるときがいくつかありました。自分の信念に従って、一つずつ進めていきました。今住んでいる場所や、家族、保有資格やキャリアなど、今の自分があるのは全て一つずつの選択の積み重ねだったのだと思います。

 

本書のストーリーとしては、主人公の羊飼いの少年が、遠くに冒険に出て様々な経験をします。無一文になったこともありましたが、前に進む中で、新たな出会いがあり、自身の新たな才能を発揮し、お金を稼げるようになったこともありました。

 

勇気と行動を重ねることで、最終的には自分の近くに宝物があった、ということに気付きます。物語の中では象徴的に宝物として表現されていますが、実生活の中での「宝物」とは、幸せの青い鳥のような、概念的な宝を示しているのではないかと思います。

 

実生活の中では、物語のようにうまくいかないことも多くあると思いますし、物語よりもドロドロしたことがあると思います。それでも、やはり「勇気と行動」を積み重ねることで、自分自身の考える成功に近づいていけるのではないかと思います。

 

実生活の中でできることを進めるのと同時に、このような良書を読み進めることも、実生活をより豊かにするためには重要だと感じました。大学時代に出逢った生徒さんのように、良い習慣を続けたいと思います。