オーダースーツSADA社長の講演を聴きました

事業承継実務研究会の今月度の例会は、オーダースーツSADA社長による講演でした。以前ガイアの夜明けカンブリア宮殿などの番組で拝見していたので、生のお話を拝聴できる機会を得てありがたく感じました。

感想ですが、社長のこんにちに至るまでには、本当に様々なドラマがあったことを知りました。思わず涙ぐまずにはいられませんでした。

お祖父様が満州から帰還され、焼け野原の状態から立て直し時代の先を見て業態転換されたことや、お父様から当社に入社を要請された背景、バブル崩壊から大口出荷先の倒産による大きな赤字、莫大な借金からの私的整理、退社から数年後の予期せぬ再入社などが語られました。

途中語られたお父様との親子喧嘩の話は特に印象的でした。大きな債務がある中で大手企業勤務の安定した身分から当社への入社を要請されたこと、その際に支払いきれない程の借金があることを明確に明かされなさったことなどが原因での喧嘩でした。人生がかかっているから、真剣な喧嘩になったのだろうと感じられました。それでも何日も喧嘩した後は、やり切った感覚がして、ふと冷静になれたそうです。その後からは夜眠れなくなり、これからどうしていけばよいか悩んだそうです。その中で思いついたのは、お父様の影響から読破した司馬遼太郎作品の中からの史実から得た戦略だったそうです。

仲直りをしてからは、お父様は構想とプレゼン、現社長は現場、といったそれぞれの得意分野を活かして、経営されたそうです。結果的に私的整理となりましたが、ご経験されたことを教訓として、ポジティブに経営され、今日では立て直されているとのことでした。

本当に多くのことを学ばれており、先祖の方を大切にされ、従業員も大切にされ、メディアへの積極的なアプローチなどの行動力にも驚きました。文字通り、命がけで経営をされている一幕を拝見させていただいた貴重な機会となりました。

私自身も、これからの人生を貴重に、精力的に生きていきたいと思いました。