事業承継士 資格更新セミナー「事例から学ぶ良い事業承継と悪い事業承継」を受講しました

私は事業承継士と言う資格を保有しており、資格更新のためにはポイントを満たしておく必要があります。今回はそのポイント獲得ができるセミナーを受講しました。

 

毎月開催されており、今月は「事例から学ぶ良い事業承継と悪い事業承継」でした。特に印象に残ったのは以下の点です。

 

・ファミリービジネスのフレームワーク:スリーサークル

(経営/ビジネス・所有/オーナーシップ・家族/ファミリー)の観点が重要。特に疎かにされがちなのは家族の観点。

・創業社長は「ワンマン経営」である一方、後継者は「チーム型経営」がうまくいく事業承継の典型。先代は後継者に任せたら口を出さないこと。業績管理制度などで従業員自らが考えて動く仕組みを作ること。

トヨタ社長が社長就任時の挨拶「現場にいちばん近い社長になりたい」。企業文化を大事にすること。

・事業承継の両輪:資産(株式)承継(税金対策、法律対応、M&A・マッチング)+経営承継(後継者育成・経営の伝承・経営革新)

・ビジネスの段階(創業→拡大・組織化→安定成長→衰退)の段階に合わせた提案を行うこと

・所有の観点では、単独オーナー、兄弟姉妹共同経営、いとこ集団所有など、いうれの形態に分類されるかによって支援の形も変わる

・家族の観点では、親世代・子供世代の年齢によって支援の仕方も変わってくる

 

■スリーサークルモデルの観点での検討事項(まとめ)

(1)所有

・単独オーナーとするのか、複数オーナーとするのか、オーナーシップの観点からどのようなガバナンスを構築するか

・相続対策と議決権は沸けて考える必要がある

(2)経営

・社是、経営理念などの浸透

・中長期的な経営計画の立案(経営ビジョン、事業領域の見直し、後継者の氏名・社長交代のタイミング)

・後継者による経営推進ができる体制の整備(チーム型経営)、業績管理制度や人事制度などの構築

・経営上のガバナンスの構築

(3)家族

・家族のよりどころとなるポリシーの策定(家訓、家憲の制定)

・後継者の育成

・家族での話し合いの場づくり

 

新しい知識のインプットや復習のためのセミナーなどの定期的な受講は、自分自身のスキルアップのために必要だと改めて実感しました。資格更新のために必要だという動機からでしたが、引き続き受講したいと思いました。