「中小企業診断士の日イベント」静岡県中小企業診断士フェスタ2021に参加しました

例年はリアル開催が基本ですが、今年はオンラインでの開催だったため、東京在住の私でも自宅で参加できました。知人の診断士の方よりご紹介いただき、本イベントを知りました。大変良い内容で多くの気づきをいただきました。いくつか下記に記載します。

 

■事業再構築と自立進化型組織支援

・経済成長が大きかった時代は、トップダウン型組織でも良かったが、成長が大きくなく変化の大きい現代においてはボトムアップ型組織の方が良い(答えが複数存在すr為)

・そのためには、個々の従業員が自ら考え、自発的に行動できる組織が望ましい

・アプローチ方法は、解決誘導型。話を良く聴く、尊重する、励ます、意見の違いを認める、本人自体ではなく出来事を責める、など。

・上司は「教える(ティーチング)」ではなく「引き出す(コーチング)」をする。

・組織の成長の進捗としては、初期:期待が高い、中盤:嵐→秩序が作られる、終盤:成果が出る、といった流れ。一時期嵐があるが、変容時期に合わせたアプローチを続けることで成長する。

 

クラウドファンディングを通じた6次産業化支援

・売上減少などの経営状況を改善させるため、経営方針は①付加価値を高める商品やサービスの開発、②消費者と直接つながる農業経営、とした。

・①、②それぞれに関するアクションプランを作成し、収益性と優先度を採点し、優先順位付けを行なった。

・例えば、販売員の常勤化→有益な経験保有者の通年採用で販売力強化、イベント開催→新規顧客を増やす、顧客管理→固定客を増やす(エクセルでデータベース化、シーズン商品やイベント情報のDM送付など)、商品カタログ作成→紹介や説明をスムーズに、茶畑オーナー制度の導入→ファンを増やす(クラウドファンディング)、など。

 

■現場改善の徹底と埋もれていたロボット活用による生産性向上

・現場の現状を確認し、5Sを取り入れた

・例えば、定位置に道具を置く・部品を種類ごとに分類する→段取り時間の削減、など

・支援を受けた経営者としては、何となく「改善のため手を付けなくては」と考えていたところに、専門家を紹介され、現状を見える化してもらい、具体的にどのようなアクションが必要なのか明確にしてもらったので助かった

 

今回のイベントでは、実例をベースにした内容の紹介がメインであり、支援者(中小企業診断士)と支援を受けた方(企業経営者)がセットで登壇されていたことが特徴的でした。そのため、内容がそれぞれ具体的で、地に足の着いた支援内容を多く聴くことができ、実際に自分が今後ご支援する際の参考になる気づきを多くいただきました。

 

結果的には大きな変革を伴うアクションだったとしても、支援者による最初の助言が「その通りだ」と納得できたため、経営者は「やってみよう」と思えた、といった発表もありました。そのように、経営者にとって納得できる内容の助言が必要であり、すぐにでも着手できる内容が望ましいということも改めて気づかされました。

 

有益なイベントを企画・開催いただいた皆様、ご紹介いただいた方に感謝です。今後の活動に活かしていきたいと思います。